もういいよ

母からのLINE「もういいよ」を見て、一瞬、見放されたと思った。 少し考えればすぐに自分のネガティブさに呆れた。 実際は、 母「すぐお風呂入る?」 私「うん」 母「もういいよ」 という流れ。 前の文脈をすっかり忘れて突き放されたと思ってしまうほど、今…

青春篇[完]

又吉直樹さん著『劇場』を読んで、自分の中に起こり始めた変化を好意的に受け入れようと思った。 変わってしまってごめんと、沙希ちゃんが永田にそう言った気持ちがよく分かる。特にこの数ヶ月間は、つい昨日まで付き合っていた彼に対してずっと申し訳ない気…

曇天に相応しい休日に考えたことの全て

今日の最大の目的は下着を新調することだった。 もう2年余り、新しい下着を買っていない。それが恥ずかしいとも後ろめたいとも思わなかったけど、着古した下着が幅を利かせるような抽斗にうんざりして、昨日ついにいらない紙袋へ4セット詰め込んで捨てた。中…

歩く

休日はあまり人と会いたくない私でも、さすがにほとんど毎日家に一人でいると、人恋しくなるらしい。 土曜の昼下がり、誕生日の友達におめでとうと連絡したついでに、明日暇だったら一緒にランチでもどうか、と誘った。 友達は喜んで誘いに乗ってくれたうえ…

エレベーターのカップル

新宿のルミネ2のエレベーターに決して若くはないカップルと同乗した。 2人には私のことが見えていないのか、エレベーターのドアが閉まると熱いキッスを何度も、何度も繰り返す。 存在しててどうもすいません。居心地悪いのは自分のせいです。 私のほうも2人…